Raphael。

本当に惜しい存在を亡くしてしまった。

「Raphaelがまだ活動してたら、今のヴィジュアル系の音楽シーンはまだ、もっと暖かかったと想う。」
ってサイコ関係の友達に言われた。

あたしも、そう想う。
暖かいって意味は、売り上げとか、流行り廃りとかじゃなくて、心って意味でね。

最近、久し振りにRaphaelを聞いてる。
たまたま、riceのPVをSSTVでみたのがキッカケで、懐かしくなって。

聖夜の天使の音楽会のビデオをみたりして。

今は、「…」〜或る季節の鎮魂歌〜を聞いてるんだけど。
Yukiの声は、癖があるから、音楽はいいのに、ボーカルで損してるよね。
なんて、言う奴等もいるけど。

RaphaelはYukiじゃなきゃ、成り立たない。
華月がいなきゃ、音楽は作れない。
Yukitoじゃないと、このベースは弾けない。
Hiroじゃなきゃ、このドラムはたたけない。

若かったから、リズム隊は特に、下手な所もあった。
Yukitoは緊張しやすいタイプだったから、ライブだとたどたどしい部分もたくさんあったし、
Hiroもまだまだ重たいドラムでもあった。
華月も、「お前弾けってば!(笑)」って想う程、暴れていたし、
Yukiはいつも真剣にマイクに向かっていた。

懐かしい。

彼等がいなくなって、もう何年になるんだろう?

彼等を最後に見たのは、遡る事数年。
初武道館をやった時。
その後華月がいなくなってから、去年の一月に渋公で彼等を見た。

華月が死んで、もう二年?丁度二年かな。

亡くなったのが今頃で、正式発表があったのが、11月の2か3日当たりだったと想う。

あまりにも、ショックで、涙も出なかった。
じわじわと、涙が出て、一体何?と何度も想った。

武道館のライブから、どうしても納得がいかなくて、Raphaelをは距離を置いていた。

いつでも、戻れると想ったから、距離を置いていた。

その武道館のライブから半年ちょっとでRaphaelが無くなるなんて思ってもいなかったから。

それでも、華月は死んだ。
その事実は変わらなかった。

「華月が死んだ。華月が死んだ、華月が死んだ、華月が死んだ??」

自分の中で、疑問ばっかり膨らんだ。
きっと、来年の渋公で、華月がでてきて、
「実は嘘だったんだよ!びっくりしたでしょ?」なんて言うじゃないかって期待しながら、
渋公へ言った。

秋風の狂詩曲から始まったあの日。
二時間くらいのライブ中、一度もギターは鳴らなかった。
彼等の決断は、華月の音を全くなしにライブを続ける事だった。

サポートも、打ち込みも、カラオケも無く。
彼の音が全くない、ライブ。

ギターってこんなに大きいんだって、本当に感じた。

人一倍目立ちたがり屋で、人一倍ワガママで。
人一倍傷付きやすくて、人一倍頑張る人だった。
思いこみが激しかったり、ワガママだったりで、離れて行ったファンもいっぱいいたと想う。

それでも、彼の作る曲、全てに癒されたし、彼の書く詩全てに癒された。
泣かない事が無いくらい、どの曲でも感動したし、共感した。
そして、そんなファンがいっぱいいた。

それなのに、誰よりも大人になるのを嫌がった彼は、大人になる前に、永遠のteenで死んでしまった。

知り合いの知り合いに、ヴィシャス(今は無くなったヴィジュアル専門雑誌)の編集者の人が居て、
編集者の人達の間では、華月が死んだ事を聞いた時に、ショックや哀しいより。

「あぁ…やっぱりきてしまったか…」と想ったそうだ。

あたしも、そうだった。
彼はいつか、遠くないうちにいなくなってしまう気がした。
精神的に弱い人だったから、傷付きやす過ぎる人だったから。
でも、まさか、こんなに早くいなくなるとは想わなかった。

ファンとして、どうして彼を支えられなかったんだろうって、凄く悔やんだ。

でも、あの頃は、自分もまだ幼い部分があったし、
彼の死も、全く忘れて行く様になった。

PIERROTとか、他にもたくさんのバンドがいて、
PIERROTは、Raphaelにハマる前から好きだったし、
そんなんでずっと、Raphaelは過去の存在になってたんだけど。

最近、やっぱり、いいなって想う。

今年のクリスマス、また彼等のライブに行きたいよって想う。

元気に、ギターを弾く華月が見たいし、
「いいですかー!」って叫ぶYukiが見たいし、
Yukitoのチョッパーソロも聞きたいし、
Hiroのドラムソロも聞きたいよ。
もっちゃんのキーボードソロも聞きたい。

まだまだ、聞きたかったのに。

彼等は本当に別々の道を踏み出す。
Yukitoのプロジェクトも、始動した。
riceも、メジャーデビューした。

誰も、もう華月って言葉を口には出さない。
それは、不自然な位に。

それでも、この時期にデビューして、Yukitoも始動して、華月を想い出さない訳がない。

彼があの時死んでいなかったら。

今、彼等はどうなっていたんだろう。

もしも、何か、終わってしまった事の未来を見えるなら、
あたしは華月が生きている未来を見たい。

彼には未来がまだあったのに。
彼は自ら(故意では無かったと信じているが)未来を絶ってしまった。

それが、悔しくて仕方ない。

「全ての僕らがいつか 理解(わか)れる日を信じ
forever
歌い伝え続けよう 生まれたままの僕で」

そんな彼は、消えてしまった。

彼が誰かの心に何時までも残る様に。
あたしは、祈る。

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